『自動運転の論点』ご利用ガイド

メディアコンセプト

一歩外に出ると、そこには「使うエネルギーの20%程度をその推進力として利用し、残りのエネルギーを無駄な音や熱にして雲散霧消させる1トン近い金属の塊が走り回る世界」が広がっています。交通事故や資源・環境問題、高齢化や労働力不足といった問題を視野に入れれば、「便利で速いことは良い、自由があるのは素晴らしい」という暗黙の了解を問い直すべき時代が始まっています。

自動運転というテーマが日本の産業に桁違いのインパクトをもたらすであろうことも容易に想像できます。日本の就労人口のうち約550万人が自動車関連産業に従事していること、自動車産業以外に日本が世界をリードできる産業が存在しないことなどを併せて考えてみると、「自動運転なんて必要なのか、これ以上便利になる必要があるのか」という教条主義的な議論には説得力がありません。自動車業界のみならず、多くの業界のビジネスモデルが変更を余儀なくされることも忘れてはなりません。

自動運転は技術的な課題であると同時に、それ自身が社会制度資本の再設計を要求しています。法律、行政、教育、福祉、健康、情報、エネルギー、食料といった重要な論点、さらに上位概念としての公共性、信頼、自由、正義といったものはすべて、自動運転という<補助線>を与えることで、課題の存在とその解決方法がきわめてクリアーになる可能性があります。

『自動運転の論点』は自動運転関連技術を礼賛するメディアではありません。私たちが議論するのは、「自動運転は良いものなのでどうやって普及させるべきか」ではなく、「自動運転はどのような良さ(価値)を生み出せるのか」、「社会にとっての良さとは何で、私たちは数十年後の社会をどういう世界にしたいのか」です。物流やタクシーなどの輸送業界、都市計画や地方創生に関わる建設産業・不動産業や観光業、高齢化によって需要が増える福祉や医療業界。自動運転技術によって自分のビジネスが変更されうる、これらの産業のみなさんとともに、自動運転化が進んだ社会について考えていきます。

私たちは、上記の疑問にそれぞれの解答を持つ多種多様な分野の専門家に執筆をお願いし、自動運転に関する議論を深め、その議論のプロセスをみなさんと共有していきます。自動運転技術が自分のビジネスに関係するだろうと考えている人にお読みいただきたいと考えています。

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